京都婚100のこと
Kyoto Wedding 100

2018.05.11

太古の記録に思いを馳せ、今に続く神前式を振り返る

今となっては「当たり前」に感じられる神前式。しかしその歴史は意外に浅く、平成より3代前にあたる明治時代から。では、明治時代より前の結婚式とはどんなものだったのでしょう。結婚式の意味を知るために、まずはその起源に迫ります。

結婚式の起源

結婚式自体の歴史は古く、古事記や日本書紀といった日本の神話にも記されています。その内容を要約すると次のようになります。伊邪那岐命と伊邪那美命が天之御柱を建て、男性神の伊邪那岐命が「私とあなたはこの天之御柱を廻って結婚しましょう。あなたは右から回り、私は左から回りましょう」と話しました。ふたりが出会ったところで女性神の伊邪那美命が「なんて男前なんでしょう」と呼びかけ、次に伊邪那岐命が「なんて可愛い娘だろう」と応えて結ばれたという描写が当時の言葉で残されています。これは、「ふたりが結ばれた」という事実に加えて、「天之御柱を建てる」「天之御柱を回る」「言葉にして表現する」といった形式の持つ重要性を説く、結婚式の原型です。伊邪那岐命と伊邪那美命を祭神として仰ぐ宮崎県の高千穂神社では今でも国生みの神話を夜神楽として奉納しています。

 

神前式の始まり

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天皇さんが京都からお出掛けになった近現代以降に話を戻します。明治11(1878)年に島根県の出雲大社で、当時の千家尊福宮司が神前式を行った記述が残っている、という説もありますが、一般的に広く知られているのは、大正天皇の結婚式が神前式の始まりとする説でしょう。明治33(1900)年5月10日、皇太子嘉仁親王殿下(後の大正天皇)と九条節子さん(後の貞明皇后)が束帯と十二単姿で皇居内に作られた賢所の神前において結婚の儀式を執り行いました。これを受けて、東京の神宮奉斎会(現在の東京大神宮)が民間間での「神前結婚式」の様式を定め、翌明治34(1901)年3月3日に模擬結婚式を開催。NHKがテレビ放映を開始したのが昭和23(1948)年ですから、当時はまだテレビのない時代のこと。現在よりもゆっくりしたスピードでありながら、社会的に大きな広がりを見せたのです。

 

まとめ

民間の結婚式は自宅で行われていた時代が長く、その形式やしきたりは地域によって、また家庭によっても様々でした。現在では「オリジナルウエディング」が盛んになっていますが、それが新たな流行というよりも、むしろ原点回帰にあたるのかもしれません。

 

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